2020-01-01から1ヶ月間の記事一覧

『所蔵作品展 パッション20 今みておきたい工芸の想い』東京国立近代美術館工芸館

コンパクトな会場だけれど、資料も作品も情報密度が高くてとても疲れた。そして自分の勉強不足をひしひしと感じた(毎回言ってる)。 工芸と民芸、工芸と工業、工芸と美術、伝統と伝承、彫刻と工芸、デザインと美術、装飾と美術、Artと美術。そのボーダーと…

『窓展:窓をめぐるアートと建築の旅』東京国立近代美術館

「窓」という記号を通して、世界を眺める企画展。窓が象徴するもの、窓の役割、窓に込められた暗喩、窓の機能…。様々な切り口で窓を観察することで、物事の多様な側面が浮かび上がる。 『窓に住む家/窓のない家』藤本壮介 この作品の出現によって「外」に「…

『「記憶の珍味」諏訪綾子展』資生堂ギャラリー

食を媒体として“記憶を呼び起こす”体験型展示。嗅覚から体感する作品と、味覚から体感する作品があった。 味覚のほうは90分待ちだったので参加せず。嗅覚のほうは、オブジェを選んで香りを嗅ぎ、いわゆるプルースト効果で引き出される個人的記憶をあじわうと…

『伝説の面打たち』東京国立博物館本館 特集

『近江女』。わずかに非対称に作られた面。様々な角度から観察してみた。 不気味に表情が変わる。 表情筋をよく観察した上で、引き算を重ねてデフォルメされた顔。演者の表現力と観る者の想像力を無限にする工夫。表面的なリアリティの追求はむしろ限界を作…

『人、神、自然 ザ・アール・サーニ・コレクションの名品が語る古代世界』東京国立博物館東洋館 特別展

再訪。瞳孔かっぴらいた浮彫が他人に思えない。(↑左列、白いの) 人物や動物を模った造形は、中央アメリカ産とアフリカ産がユーモラスで可愛かった。日本がマンガ&キャラクター大国となった原点を鳥獣戯画にみるならば、中央アメリカとアフリカもゆるキャラ…

『保科豊巳退任記念展「萃点」SUI-TEN』東京藝術大学美術館

*萃点……熊楠の造語で“さまざまなものが集まる場所”の意。 油画で25年も教鞭を執られた保科氏の回顧展。 スタイルに激しい変遷がみられないのは、社会背景が変化しても変わらないものにテーマを置いているからかなと思った。東洋的な世界観を感じた。 『雨の…

『連獅子』歌舞伎座

幕見で立ち見。THE・KABUKIな演目、連獅子!天井桟敷のオペラグラス越しでも一度観てみたかった。ダイナミックな毛振り、キビキビした動き、二人揃ってバシッとキマる!かっこいい!あれだけ振りまくれば遠心力もかかるだろうから、振ることよりも静止するこ…

2019年 みたもの

企画展21本、常設展4本、あとギャラリーとかちょこまか色々。 感激したのは『竹内浩一の世界展』。肉筆の絵肌は圧倒的に素晴らしかった。動物たちが霊的に美しく神の使いのようだった。 じっくり観たのは『ルーベンス展』と『奇想の系譜展』。久々に行った国…