『所蔵作品展 パッション20 今みておきたい工芸の想い』東京国立近代美術館工芸館

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コンパクトな会場だけれど、資料も作品も情報密度が高くてとても疲れた。そして自分の勉強不足をひしひしと感じた(毎回言ってる)。

工芸と民芸、工芸と工業、工芸と美術、伝統と伝承、彫刻と工芸、デザインと美術、装飾と美術、Artと美術。そのボーダーと言葉の意味についてうっすらと勉強してきたつもりでいたけど、ああ全然語れないやと思った。

明治初頭に西欧から受容し制度化された「美術」。それを理解するためには同時に「工芸」という概念が成立した軌跡を辿る必要がある。この企画展はまさにその軌跡を年代順に紹介していくもので、工芸館のフィナーレにふさわしかった。工芸館が国立で近代美術館に併設された意義を感じた。(移転して独立するっぽいけれど) 

作品からその歴史背景や作家の意図を読み取ることも大事だけれど、私はやはり工芸は、素材の面白さと卓越した技巧の冴えを目にすることが一番楽しいなぁと感じた。

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この建物、移転後はどうなるの?